婚前道中膝栗毛

結婚前の男女がリアカーで歩いて日本縦断に挑戦する「ガチンコロマンスドキュメンタリー」笑いあり涙ありの物語。byヒデアキ&みのり

「いのちを生きている」という実感。ヒデアキの目と私の目が似ていると言われるのはそのせいかもしれない。

 

2日前、鳥取岩美町のゴール地点に着いたとき、すでに日が沈んで空には星がたくさん輝いていた。長い距離を歩いた達成感と疲労感。疲れていたからこそ、思考が介在しなかった瞬間。ヒデアキの目を見たら、涙がぽろぽろと止まらなくなった。あぁ、私は今生きていて、この人も今生きている。この瞬間世界があって、そこに私たちという2つのいのちが存在していて、この世界すべてを全身で感じ尽くしている。それは思考でも言語でもとうてい及ばないところにある、「いのちを生きる」というただそれだけの、あまりに自分に近い部分に在る感覚を、感じたに過ぎない。






翌日、鳥取から兵庫への大きな峠を越えた。200m以上の高さまで、よいしょよいしょを2人で少しずつ進む。県境のところから見下ろした日本海、脈々と続いていく山々、眼下に広がる手のほとんど入っていない木々と四方から聞こえる鳥の声。この海には幾万幾億のいのちがたゆたっているんだなぁと想像した瞬間、その海と足下からずうっと続く大地と山、そして今自分が知覚し得る以上の広大な世界を感じようとしたとき、ただ漠然と、この世界はいのちで出来ていると感じた。


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「ずっと歩いて大変ね。」「家がなくて大変ね。」
よく道中投げかけられる言葉。それはそれでひとつのあり方だが、私たちにとってはなんら大変ではない。山を登ることだって、ずうっと歩いていくことだって、幸せだからやっているにすぎないし、楽しくも幸せでもないのにやっているなんて想像しただけでぞっとする。私たちにとっての幸せの形がこれだから、ただそれをして生きている。生きるって、そういうことでしょう、だって。


私にとってはヒデアキが家みたいなもので、だから彼が隣にいるならどこにいたって、寂しくなったりホームシックになったりしない。彼がいるその空間こそが私の帰る場所であって、一番心安らぐ場なのだ。それは人によって実家であったり、パートナーであったり、自然であったり、ある地域やコミュニティのことを指す。「ホーム」という言葉ひとつ、人によって指す事柄は全く異なる。物差しは70億以上あるのだから、人と違って当たり前。







そして私が人生で一番求めているもののひとつは「いのちを生きていると感じる瞬間」だ。生きている実感。いのちの巡り逢いを感じることの出来る時間。その瞬間を超える、「生きててよかった」は私には、ない。その瞬間は、無条件に涙が溢れるし、私のいのちは一番輝いているだろう。それは歩き疲れた先に見るヒデアキの目であったり、ただ漠然と広がる自然の存在であったりする。だからこの旅は愛おしくてたまらない。私という1つの存在もただ、愛おしい。生きている喜びが溢れだす瞬間を、私のいのちは欲している。それが私の「いのちの願い」なのだろう。













ヒデアキと二人、同じ景色を見て、同じものを感じる。
そしてゆっくりとそれらを重ね合わせていく。

これほどの幸福があっていいのだろうか、というほどの幸せを、私はヒデアキと生きている。



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P.S.
今欲しいもの。


・ごま油と食器洗剤のお裾分け。容器はあるんです…。
・素敵な椿油。つげ櫛や髪に使えるもの。
・兵庫で泊めてくださるおうち
・ボディオイルかクリーム。優しい使い心地だと最高です。
・目薬。コンタクトに使えて清涼感控えめだと◎。

・ヒデアキからの生理記念日のケーキ。今日の楽しみ。








兵庫県新温泉町より、京都方面へ。】

今日は香住近辺まで。
ご縁のある方は、ぜひお会いできたら嬉しいです。



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